中1ギャップと高1ギャップをどう乗り越えるか

▼中1ギャップとは


さて、「中1ギャップ」という言葉をご存知でしょうか。子どもが小学校から中学校へ上がった時に新しい環境に適応できず、その結果、学力不振に陥ったり人間関係を上手く作れなかったりなど、中学校生活に積極的でなくなってしまう現象のことです。以下の教育研究機関によるデータを見ると、中学入学時に勉強面でつまずく生徒が明らかに増加しています。

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ギャップの原因は複数あるのですが、最も注意すべき点は、小学校と中学校のテストの質の違いでしょう。

小学校のテストは、平均点が80点以上になるように調整されており、全員に得点させることを前提として作られています。それに対し中学校のテストは、平均点が60点以下になるように調整されており、むしろ差をつけるために作られているのです。「小学生の時は100点ばかりだったけど、中学校に入ったら60点しか取れなくなった…」このような話は、決して珍しいことではありません。

さらに北海道の場合、中1から中3までのすべての成績の総合点により、入試の時の内申点、いわゆるA~Mのランクが算出されます。そのため、中1ギャップの影響を大きく受けやすい入試制度と言えるでしょう。テストの差がつく前提で勉強しておかないと、後に志望校を選ぶ際、選択肢が少なくなってしまうのです。

▼中1ギャップに対応するためには


対策のポイントは、「先取り学習」が基本です。中学校の授業は、小学生よりも速い進度で進みます。学校授業の先取りをしておけば、理解できないまま先へ進んでしまうというリスクを避けることができます。

さらに定期テスト前に、十分な復習の時間を設けることができるという大きなメリットも生まれます。いくら定期テストが難しいとはいえ、試験範囲は決められています。2周、3周…と範囲を繰り返し学習するほど、その分だけ高得点を狙うことができます。

しかし、あわてて勉強を始めていては、それを5教科すべてで実行することは難しいでしょう。中学校に入学すると、新しい環境に慣れるだけで大変なものです。余裕のある小6の3月にこそ、この先取りペースを作っておくことを、強くお勧めいたします。

▼高1に上がる時にもギャップが生まれる


私はこれに加えて、「高1ギャップ」も存在すると認識しています。なぜかというと、高1の秋、11月の定期テストでガクンと得点が落ち込んでしまったという相談を、数多く受けているからです。それには、学習の貯金切れが大きく関わってきます。

北海道のお子さんに多いのが、高校受験で一息ついてしまい、せっかく受験を通して身につけた学習習慣をリセットしてしまうケースです。最初のテストは、受験時の勉強の貯金がある上に、まだ内容が取り組みやすいところから始まるので、それなりの結果は取れます。

しかし、高校なりの勉強ペースをつかまないまま高1の秋を迎えてしまうと、本格的に学習内容が難しくなる時期(特に数学・英語)と重なるように勉強の貯金が切れ、成績が落ち込んでしまうのです。高校では、実力が近い生徒が集まります。一度落ち込むと、並大抵の努力では上位に食い込むことが難しく、むしろ成績の差が開いてしまう事の方が多いでしょう。

この場合も小6同様に、中3の3月の内に先取りをしておくべきです。現役で志望大学を合格している生徒ほど、無理のないペースで余裕を持って勉強を始め、目標から逆算して取り組んでいるものです。大学受験の教科数と内容の難しさは高校受験とは比べ物にならず、高3の1年間で終わるようなものではありません。

目の前だけに捉われず、広い視野を持って”余裕”を作ることを、ぜひ次年度に向けてテーマに掲げてください。
(指導員 松浦)

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